圧力容器は格納容器内に浮いているのではありません。コンクリートで出来たペデスタルという台座の上にあるのです。
格納容器と圧力容器は、テレビで解説されているような図のように、直接、接することが出来るような構造にはなっていません。
格納容器の中心に円筒の太いコンクリートの柱があるイメージで、その柱の中に圧力容器やペデスタルが別の構築物といった感じで存在したものです。
1号機はそのペデスタルの底に溶融燃料が落ちているのです。
格納容器や圧力容器とはまったく隔離されたような場所に存在しているのです。
水を掛けようにもペデスタルの天井は圧力容器の底で塞がれていて直接掛けることはできないような構造ですから、圧力容器に水を入れて、燃料が溶け出した底の穴から水を圧力容器の真下に落とす方法で冷やしているのでしょう。
しかも相当な量が落ちていて高温な為、水は水蒸気になってしまう。そしてしょっちゅう、溶融した大量の燃料が一箇所に集まり臨界質量に達して臨界している。
東電は国民が馬鹿だと思っているのでしょうか?原子炉建屋の1階。2か所の配管に、10,000ppmという1%を超える濃度の水素が検出されたのを、1号機の水素爆発時に残ったものという発表をしています。さすがの私も腹が立ちました。
格納容器内を水棺するために悪戦苦闘していた事実を忘れてしまったのでしょうか?
あれだけの水量を注入しても漏れ続け、水棺を断念したのはどこのどなたでしょうか?
「建屋地下のたまり水は東電社員が13日に1階北西側の階段を下りた際に確認」この記事は嘘だったのですか?
社員や作業員の方達が出入りし続けるその建屋1階の配管に水素が3月の爆発以降ずっと溜まっていたというのですか?
理科の実験をする子供でも変だと思うでしょう。
4月19日あたりの震度6強の余震であちこちにダメージが広がり、水棺も出来ないザル状態の圧力容器と、天井が落ちた建屋にどうやってそんなに長い間溜まっていられるのですか?
排気塔の配管で10SVという、もの凄い値が出たことは記憶にありますか?東電のトップ様。
あれは、このペデスタル内の燃料が臨界した時、震度6強の余震で圧力容器を包むコンクリートやペデスタルに何らかの破損が生じた結果。
第一の経路として、サプレッションチェンバを通り不活性ガス系(AC)に流出。
第二の経路として、ペデスタルから圧力容器とその周りのコンクリートの隙間を伝って格納容器を経て不活性ガス系(AC)に流出。
その先は二手に別れ一方はタービン建屋へ、もう一方は非常用ガス処理系(SGTS)を経て排気塔へと送り出された。
違いますか?違うというなら、それを納得がいく形で証明してみてください。
局所で臨界すれば中性子と水が反応して水素が発生しますし、もちろんジルカロイなどの反応でも発生し、ペデスタル内から水素はでていきます。上記の経路をたどって途中の配管に溜まっていったとしても、何の不思議もありません。

もうそろそろ、本当のことを発表しませんか?

台風の大雨で、ペデスタルの燃料は少し納まりましたか?
こんなにも制御できない状態にさせた自然に脅威は感じませんか?

追記
9月28日:「東京電力福島第1原発1号機の原子炉格納容器につながる配管で、水素とみられる可燃性ガスが充満していた問題で、東電は28日、この配管内の水素濃度が61〜63%だったとする調査結果を発表した。気体中の水素濃度が4%以上で、酸素濃度が5%以上だと爆発の危険性があるが酸素濃度は0%だった。残りの気体は窒素とみられる。東電は「酸素がないため爆発の危険性はない」としている」
最初に発表された1%を超える水素濃度の配管は1階の配管です。
上記の水素濃度が61〜63%の配管は格納容器につながる配管、すなわち、不活性ガス系(AC)や非常用ガス処理系(SGTS)の配管と思われます。
残りの気体が窒素だというなら、なおさらです。不活性ガス系(AC)は、窒素を注入する経路でもあるのです。(だから、東電は、絶対安全というのです。直接窒素の注入が出来ますから)また、ここに溜まるであろうことは先に書いたとおり予想できます。
1階の配管に水素が存在するなら、不活性ガス系(AC)や非常用ガス処理系(SGTS)にもっと多く溜まるのは、水素が軽いため上昇していくことを考えても当然の結果です。

どうやら、東電はペデスタル内で局所臨界が起こっていることを重々承知のうえで、国民を騙し、事故を軽く見せる努力を怠らないようです。

その、能力と頭脳を、もっと正しいことに使えばヒーローなんですけれどネ(^^)

残念な人達の集まりですね。