国会の中継を観ていたら間違った知識を公言した大学教授著の資料がでていた。日本のシンクタンクは大丈夫なのか?

国会の中継を観ていたら間違った知識を公言した大学教授著の資料がでていた。

日本のシンクタンクは大丈夫なのか?とても心配になりました。

大阪の某大学の教授の名前がありました。

セシウムベータ線を出すので皮膚を通しませんから安全です。体内に入っても安全です」
というものでした。

とんでもない!

過去に書いたものですが以下を読んでください。抜粋しました。

ガンマ線も出しますし、体内に入ってしまったときの危険性もあります。

※詳しくは、[内部被曝などの食の安全を正確な情報と正しい知識で考える]をご覧下さい。


ベクレルの意味

ベクレルを、分かり易く例え話で説明します。

具体的にカリウム40とセシウム137を使います。

カリウム40は、半減期12.8億年でβ崩壊で約9割がカルシウム40に壊変して安定し、1割は電子捕獲でガンマ線を放出してアルゴン40になります。

セシウム137は、半減期30年でβ崩壊でベータ線を出しバリウム137mに壊変し、その後すぐ、半減期2.55分でガンマ崩壊し、ガンマ線を放出してバリウム137になり安定します。

ベクレルは1秒で原子核が崩壊して放射線を放つ量、すなわち放射能の量です。

これを、例えてみますと。

カリウム40は、中に玉が2個入った袋のようなものとします。

セシウム137は、玉が1個入入った袋をまた大袋に入れたようなものとします。2重袋です。

カリウム40の袋が押されて潰れると、中から2種類の玉が出てきます。その時、中の空気も出て行きます。

玉の一つはカルシウム40、もう一つはアルゴン40です。そして出てきた空気は放射線(ベータ線+ガンマ線)です。

セシウム137の大袋が押されて潰れると、中から袋(バリウム137m)が出てきます。その時、大袋の中の空気「放射線(ベータ線)」も出て行きます。2.55分後、でてきた袋(バリウム137m)が潰れて、中から玉(バリウム137)が出てきます。その時も、袋の中の空気「放射線(ガンマ線)」は出て行きます。

カリウム40の袋とセシウム137の袋は、大きさも重さも違います。中に違うものが入っていますしね。

で、この潰れた袋は放射能にあたります。玉を出して空気を出す力(強さ・能力)を持ち、そして出したからです。

(潰れていない袋は放射性物質です。カリウム40は12.8億年という長い半減期を持ちますから、1秒間の間に潰れる袋は少なくて、潰れずにただ存在し周りに影響を与えない袋もあります。セシウム137は、半減期30年ですから、1秒間の間に潰れる袋はカリウム40より多いし、2回潰れるから、1つの袋<放射性物質>が2回分の放射能を持ちます)

<例えば、16ベクレルをイメージで表すと、大量の潰れていない袋の中に潰れた袋が16個ある状態がカリウム40。少量の潰れていない袋の中に潰れた袋が16個ある状態がセシウム137(しかも、潰れた袋はわずか2.55分後に、もう一度潰れて中の放射線ガンマ線が出ます)>

ベクレルはこの潰れた袋を指しているのです。この袋の数、量を指しています。量というと放射線を指しているように誤解しがちですね。強さも放射線を指しているように感じてしまいます。日本語の落とし穴です。指しているのは放射線源の放射能です。(なかなか日本語は難しいです。1秒間に潰れる袋の量をベクレルと呼んでいます)

だから、同じベクレル数なのに、出る放射線の量や種類も違うし、人に影響を与えるシーベルト数も違う。

同じベクレル数とは、カリウム40の袋とセシウム137の袋の潰れる数が同じという感じです。

カリウム40が16.4ベクレルの実効線量は0.1μSv

セシウム137が16.4ベクレルの実効線量は0.2μSv

セシウム137は、「同じベクレル数の汚染食品」の場合、カリウム40に比べ、放射線を2倍の強さ分受けます。

グラム数で比べると、カリウム40の(1g)分の放射能セシウム137(<1200万分の1>g)分の放射能等しいということになりますので、きわめて少量でベクレル数が増し、危険度が大きくなる放射性核種です。

※文章内のデータは全て農林水産省厚生労働省が発表した資料の数値を基に書かれています。

制動放射は話が複雑になるので、ベクレルの説明に含まれていません。