1号機に続き2号機3号機もメルトダウンしていたことを東電が認めました。
これで1号機と3号機は、過去にも漏水があった、圧力容器に溶接されたスタブチューブを軸にして、制御棒が上下する底部の、制御棒駆動機構ハウジング(80〜250位原子炉によって数が違う)や原子炉圧力容器の下鏡部に貫通固定される、ゴム製等のOリングを使ったアウターチューブとスプールピースおよび圧力容器の蒸気出口ノズルと給水入口ノズル、再循環水入口ノズルと再循環水出口ノズルに接続する配管、また、サプレッションチェンバ(圧力抑制プール)に続くベント管等が、損傷していることを認めたことになります。
<2号機はこれに加えてサプレッションチェンバ自体が破損しています>
その理由は、これらすべての可能性を認めないと水が漏れないからです。<実際にどことどこが破損しているかは別として>
現在共通して言えるのは、圧力容器の底部にメルトダウンした燃料が多少残っている事と、溶液状になって圧力容器から漏れ出た燃料が圧力容器ペデスタルの床に散在し固まっていること。
そして、圧力容器の配管からも燃料混じりの漏水が格納容器に溜まっていることです。
あとは、各原子炉で状況は様々です。
2号機はサプレッションチェンバにも溶液状になって移動した燃料が散在して固まっています。(放射線量が異常に高い)
再臨界をくい止めるためには、再び溶液状になって一箇所に集まらないように冷やし続ける必要があります。
想像してみてください。
溶岩が流れて動いているような感じです。溶岩が町を襲おうとしていたら先端に放水して冷やして固体化させてくい止めますよね。
燃料は溶液状になって球状に集まると再臨界を起こすから、冷やして移動をくい止め、溶岩が冷やされた時のように固まって底に落ち着いていてくれればいいわけです。
再臨界さえしなければ、使用済燃料プールとなんら変わりはないことになります。
もちろん冷やす水は、できるだけ高濃度のホウ酸水です。
ここで、大問題が発生です。
日本中で心配している汚染水が増える一方になる事実です。
圧力容器の水位が間違いなく読み取れるのであれば、常に同じ水位をキープするような計算された注入をすることが汚染水を増やさない、まず第一のステップです。
建屋に溜める水が漏れないような、(建屋にFRPを吹き付けるとか)設備を作りつつ、できるだけ浄化し、その水を循環させて注水に使うシステムを作り出す。
<ずっと前から、そうして欲しいとブログに書き続けてきたけれど、願いは届かなかった。はっきりいって遅いです。建屋まで満水になったらアウトなのに…。>
とにかく、東電も政府も保安員も安全委員会も急いで、本当に急いで外付けの循環システムを作ってください。今度、後手後手にまわるような事になれば大変です。
これからも、地震の事故や、何かのはずみで再臨界や、危機がこないとは言いきれません。
その時、通常よりも大量の水が必要になったと仮定してみてください。
こんどは建屋から溢れ出します。
一刻も早く循環システムを!